2009.6.13 蚤の市(ヴァンヴ/クリニャンクール)
今日はこちらで知り合った友人とクリニャンクールと、ヴァンヴの蚤の市に行ってきた。
はじめてパリの蚤の市にいったのだが、本当に素晴らしい場所だった。通りには所狭しとお店が並び、古い食器や、家具、文房具、書籍、絵画、そのほか多くの雑貨が並べてあった。
どれも歴史を感じさせるものばかりである。パリに住んでいるとアンティークがごく日常的に人々の生活に溶け込んでいることに気づかされる。
日本では新しいものこそがいいという世の中になってしまったが、ここではまったく逆である。
新しいものより古いものが尊ばれる文化が残っている。
職業柄、常に新しいものを社会に提案している立場にいるが、ここにいると古いものの良さ、変わらないものの良さいやというほど感じさせられてしまう。 何気ないものがとても素晴らしく感じる。
パリに住んでいる日本人と話していてよく話題になるのは、パリではお金を使わなくても毎日楽しいことばかりだということである。
朝は温かいバゲットを買って、サンドイッチを作り、公園やマルシェを歩いたり、路上のコンサートに耳を傾けたり、セーヌ川のベンチで誰かと語り合ったり、無料の美術館や教会に立ち寄ったり、時々カフェに入ってくつろいだり。
わずかなお金で毎日十分に楽しめるのである。 Navigo (月55ユーロ)を買ってしまえば、パリ市内どこに行っても交通費さえかからない。
フランス人に聞いたことがあるのだが、バカンスの時期になると、お金がなくて海にバカンスにいけない人々のためにセーヌ川に砂浜を作るそうである。
ここまで徹底しているのかと、ただただ感服するばかりである。
パリでは毎日、学ぶことばかりである。
もちろん日本を愛し、ずっと日本ほど素晴らしい国はないと思っているが、
ここにはかつて日本にあり、そして戦後なくしてしまったものがあると思わされる。
■ ヴァンヴの蚤の市
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